iPhoneの大容量ストレージは不要に? ユーザーの選択に変化

スマホを選ぶとき、ストレージ容量はこれまで重要な要素の一つでした。しかし最近では、クラウドサービスやストリーミングの普及により、ローカルストレージへの依存度が低下。これがiPhoneの購入傾向にも影響を与えているようです。

最新のiPhone 16、ストレージアップグレードを選ぶ人が減少

市場調査会社 Consumer Intelligence Research Partners(CIRP) の調査によると、最新のiPhone 16シリーズでは、ストレージ容量をアップグレードする人が減少しています。

2023年のiPhone 15シリーズでは、購入者の 48% がベースモデルではなく、より大きなストレージ容量を選択しました。しかし2024年、iPhone 16 Pro・Pro Maxではその割合が 44% に減少。さらに、iPhone 16および16 Plusでは 42% まで落ち込んでいます。

この変化は、ユーザーのニーズとストレージの進化によるものと考えられます。CIRPは「ストレージの基本容量がユーザーの要求を満たす、もしくはそれ以上に成長している」と分析。加えて、 5GやWi-Fiの高速通信環境が整ったことで、ユーザーはデータを端末に保存する必要性を感じにくくなっている 可能性もあります。

旧型iPhoneでは逆にアップグレードが増加

一方で、iPhone SEや14、15といった旧型モデルでは、 より大きなストレージを選ぶ人が増えている ことも明らかになりました。2023年にiPhone SEや13、14を購入したユーザーのうち、ストレージを増やしたのは 38% でしたが、2024年には 48% に増加。

この傾向の理由として、以下の2つが考えられます。

  1. 旧型モデルのユーザーはストレージ不足を経験しているため、将来のためにアップグレードを選ぶ傾向がある
  2. 旧型モデルは価格が安いため、ストレージを増やしても負担が少なく、購入しやすい

Androidスマホにも同じ傾向は見られるのか?

iPhoneでのこの変化は、他のスマートフォン市場にも影響を与えているのでしょうか?例えば Samsung Galaxy S24Google Pixel 9 などでも、同様にストレージアップグレードを避ける傾向が出ている可能性があります。もしそうであれば、 「ストレージの進化とユーザーの利用スタイルの変化」が業界全体に広がっている ことを意味するでしょう。

かつては「ストレージ容量=快適さ」だったスマートフォン選び。しかし今、私たちはクラウドやストリーミングを活用し、「端末に保存する」という概念自体が変わりつつあるのかもしれません。今後もこの流れが続くのか、他のスマホメーカーに影響を与えるのか、引き続き注目したいところです。

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