
スマートフォンや完全ワイヤレスイヤホンで注目を集めてきたNothingが、初のオーバーイヤー型ヘッドホンの開発を正式に発表しました。発売は今夏を予定しており、同社にとって新たなオーディオカテゴリへの本格参入となります。
「見た目から違う」ヘッドホンを目指すNothing流のアプローチ
Nothingはこれまでも独創的なデザイン哲学でファンを魅了してきましたが、今回のオーバーイヤーヘッドホンも例外ではありません。新たに公開されたティザームービーでは、装着した人がひと目でわかるような個性的なデザインを採用していることが示唆されています。
現時点で詳細なスペックは明かされていないものの、視覚的にも機能的にも“ありきたり”を避けた仕上がりを目指しているとのこと。たとえば、装着中でも手探りで操作しやすいように、分かりやすく配置された物理ボタンを搭載する設計になるといいます。
開発はすでに数年前から? ファンメイドのアイデアが起点に
このプロジェクトは実は2022年から構想が始まっていたようです。当時、NothingのCEOカール・ペイ氏は、ファンが制作したコンセプトデザインを自身のSNSで公開しており、それが現在の製品デザインにも影響を与えているとのことです。こうしたユーザーとの距離の近さも、Nothingらしさのひとつといえるでしょう。
音質にも本気──AirPods Maxのユーザーも満足?
Nothingは今回の新製品について、「価格帯におけるトップクラスの音質」を謳っています。さらに、AppleのAirPods Maxのようなハイエンド製品から乗り換えても満足できる仕上がりであると自信をのぞかせており、コストパフォーマンス面での優位性を強くアピールしています。
今年初めには、Nothingがハイエンド音響ブランドKEFと提携したことも話題になりました。こうした動きから見ても、今回のヘッドホンは単なるデザイン先行型ではなく、音質面でも本気の一台となることが期待されます。
発売は今夏、Nothing Phone (3)と同時発表の可能性も
Nothingはこのオーバーイヤーヘッドホンを2025年夏に正式発表・発売予定としており、同時期にリリースが噂されている「Nothing Phone (3)」と並ぶ目玉製品になる可能性もあります。
デザイン、機能性、そして価格のバランスを重視するNothingの姿勢は、既存のオーディオ市場に新たな風を吹き込むかもしれません。正式な製品名や価格の発表が待たれる中、今夏のローンチイベントには大きな注目が集まりそうです。