中国のAndroidスマホメーカーが新技術をテスト中──3D顔認証対応の画面内蔵型セルフィーカメラが登場か

iPhoneに搭載されているFace IDのような3D顔認証は、現在のスマートフォン市場ではまだまだ限られた機能です。中でもAppleがこの分野で一歩先を行っている状況ですが、今後はAndroid陣営からも追随する動きが見られそうです。

「見えない」フロントカメラと3D顔認証の融合

中国の著名リーカー「Digital Chat Station」によると、複数の中国系スマートフォンメーカーが、画面下にセルフィーカメラを埋め込んだ上で、3D顔認証にも対応する新技術のテストを進めているとのことです。具体的なメーカー名や機種はまだ明かされていませんが、「完全に見えないカメラ」で顔認証を実現するという、これまでにないスマートフォンの登場が期待されています。

現在、Android端末における3D顔認証の採用例は非常に限られており、Honorの「Magic7 Pro」がその数少ない一例として挙げられます。一方で、ZTEの「nubia Z70S Ultra」など、画面下にカメラを埋め込む「UD(アンダーディスプレイ)カメラ」を採用した機種は既にいくつか市場に登場しています。

両技術を統合した製品は未だ登場せず

ただし、3D顔認証とUDカメラという2つの先端技術を同時に搭載した端末は、これまでに市販された例はありません。UDカメラは見た目の一体感やディスプレイ全体を有効活用できる点で注目されていますが、その仕組み上、光の透過性やセンサー精度の問題があり、特に3Dスキャンのような精密な処理との両立はハードルが高いとされてきました。

そのため、もしこの2つを融合した端末が実際に登場すれば、技術的にもデザイン的にもスマートフォンの進化を象徴する存在になるかもしれません。

実用化は近いのか?

現時点では、あくまで内部テスト段階であり、発売時期や対応機種に関する具体的な情報は確認されていません。しかし、中国メーカーはここ数年、画面下カメラやポップアップ式カメラなど、フロントカメラに関する革新に積極的に取り組んできた経緯があります。近い将来、これらの技術がさらに進化し、新たな形で市場に投入される可能性は十分にあるでしょう。どのメーカーが最初にこのハイブリッド技術を実用化するのか、今後の動向に注目です。

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