クアルコムが2026年後半に発表すると見られている次世代チップセット「Snapdragon 8 Elite 3」について、価格の高さが一部メーカーにとって導入の障壁になる可能性があるとの情報が、中国の著名リーカーDigital Chat Station氏から伝えられています。
「Elite」戦略を継続、2モデル構成に
Snapdragon 8 Elite 3は、Galaxy S27シリーズやXiaomi 17シリーズといった次世代のハイエンド端末に搭載されることが予想されているフラッグシップ向けSoCです。現行のSnapdragon 8 Elite 2がTSMCの2nmプロセスを採用する見通しであるのに対し、次期Elite 3も同様に最先端の製造技術が用いられると考えられています。
今回のリークによると、Snapdragon 8 Elite 3には「SM8950」と「SM8945」という2つのバリエーションが存在するとされており、これはAppleがiPhoneに搭載する「A18」と「A18 Pro」の関係性に似ています。
「SM8950」は高価格に？ 一部OEMは採用を見送りか
問題となっているのは、上位版とされる「SM8950」の価格です。Digital Chat Station氏の情報によると、このチップの価格は非常に高額になる見込みで、スマートフォンメーカーの中にはコストの観点から搭載を見送るところも出てくる可能性があるといいます。
一方で、ややスペックを抑えた下位モデル「SM8945」は、より手頃な価格になるとみられ、こちらは2027年のプレミアム機種の多くに採用される可能性も指摘されています。実際、Redmi K100 ProやiQOO 15といった“準フラッグシップ”のポジションにあたる機種への搭載が有力視されています。
Snapdragon 8シリーズは長年にわたりAndroidフラッグシップの中心的存在でしたが、「Elite」という新たなブランド戦略と高性能化による価格上昇が、OEM各社の製品ラインナップや価格設計に影響を及ぼす可能性があります。クアルコムが今後この2モデル構成をどのように展開していくのか、そしてメーカー各社がどちらを選択するのか、2026年以降のハイエンド市場に注目が集まります。
