
次世代スマートフォン市場において、MediaTekが開発を進めるフラッグシップSoC「Dimensity 9500」が、AppleのA19およびA19 Proを性能面で上回る可能性があるという噂が浮上しています。その鍵を握るのが、ARMが近日発表予定とされる新CPU「Cortex-X930」です。
Cortex-X930を採用予定のDimensity 9500、Apple超えの可能性も?
中国のSNS・Weibo上で信頼性の高いとされるリーカー「Fixed Focus Digital」によると、ARMが現在準備中の高性能CPU「Cortex-X930」は、MediaTekの「Dimensity 9500」に搭載される予定で、その性能はAppleのA19およびA19 Proを凌ぐ可能性があるとのことです。
Cortex-X930は、現行の「X925」の後継として登場する見込みで、MediaTek以外にもQualcommなどが非フラッグシップ向けSoCに採用するとも言われています。ただし、この「Apple超え」が具体的に性能面なのか、省電力性なのか、あるいは総合的なバランスなのかは明らかにされていません。
CPU構成や新機能で進化するDimensity 9500
リーク情報によれば、Dimensity 9500は「2+6構成」のCPUを採用する予定で、そのうちの2つがCortex-X930になると見られています。また、動作周波数は最大4.00GHzで、ARMの「SME(スケーラブル・マトリクス・エクステンション)」にも対応。これにより、より複雑なワークロードを効率的に処理できるようになるとされています。
ちなみに、前世代のDimensity 9400はSMEをサポートしておらず、この点だけでも9500はマルチコア性能において大幅な向上が見込まれています。さらに一部では、Appleの「M4」チップをシングルスレッド性能で上回る可能性もあると噂されています。
AppleのA19シリーズは“意図的な抑制”も?
一方で、Apple側もA19およびA19 Proについては、省電力性を重視し、あえて性能を抑える設計になる可能性があるとも言われています。これによりバッテリー持ちが向上し、ユーザー体験全体としての完成度を高める狙いがあるのかもしれません。
このようなAppleの戦略が事実であれば、ベンチマークなどの指標上ではMediaTekのDimensity 9500が“勝利”するという結果になる可能性もあります。
秋の正式発表に注目
AppleのiPhone 17シリーズは2025年後半に発表されると予想されており、それに先駆けてDimensity 9500およびCortex-X930の詳細も明らかになる見込みです。両者の正式発表を通じて、今回の噂が事実だったのか、それとも誇張だったのかが見えてくるでしょう。
スマートフォン向けチップの開発競争がますます激しさを増す中、MediaTekがAppleの牙城をどこまで揺るがせるのか、今後の展開に注目が集まります。