
Googleが8月28日に発売する新型「Pixel 10」ですが、エントリーモデルとなるベース機は、パフォーマンス重視派にとって少々肩透かしな仕様となっています。Pixel 9 Proで好評だったベイパーチャンバー(蒸気室)冷却は非搭載のまま、テレフォトカメラ追加にとどまるなど、Proモデルとの差別化がより顕著になりました。
ベイパーチャンバー非搭載の残念さ
Pixel 9 Proでは、ベイパーチャンバー搭載によって高負荷時の発熱が抑えられ、性能を長時間安定して発揮できる点が評価されていました。しかし、Pixel 10(無印)はその冷却システムを省略。GoogleはTensor G5チップの効率向上でカバーできると見ているようですが、長時間のゲームやAI処理でのサーマルスロットリング(性能低下)懸念は残ります。
テレフォトカメラは追加も…機能制限は多彩
Pixel 10では初めてテレフォトレンズを搭載し、ズーム性能が強化されました。一方で、以下の最新機能はProモデル専用に設定されています。
- Wi-Fi 7:Pixel 9世代で対応した機種もあった中、Pixel 10では非対応
- Ultra Res Zoom:従来のSuper Res Zoom(最大8倍)を超える超高倍率ズーム機能はPro限定
- Ultra-Stable Video:Pixel 10 Proの「ジンバル級手ブレ補正」は無印では利用不可
デザイン面でも、サイドをマット仕上げ、背面をグロス仕上げにするなど、Pixel 9無印のテイストを踏襲した印象です。
ベース機とPro機との間で冷却機構やワイヤレス性能、撮影機能の差を明確化したことで、Pixel 10シリーズは“選べる幅”を意識したラインナップとなりました。価格を抑えつつ新カメラを楽しみたいユーザーと、フル装備のProモデルを求めるユーザーとで、選択肢が分かれそうです。正式発表は8月20日のMade by Googleイベントで行われますので、しっかり比較検討したうえで購入を決めたいところです。