
GoogleのPixelシリーズがカナダ市場で着実に勢力を広げているようです。特に2024年に発売されたPixel 9シリーズが追い風となり、Googleのシェアは急伸。これまでAppleとSamsungが二強体制を築いてきた中で、Googleが新たな選択肢として台頭してきています。
カナダ市場でのシェア拡大が加速
市場調査会社Counterpointの分析によると、カナダにおけるスマートフォン販売のうち、2024年は実に75%が希望小売価格700ドル以上のハイエンド機種だったとされています。この傾向にうまく乗ったのがPixel 9シリーズで、「高価格帯スマホの中で顕著な成果を上げている」と同社は報告しています。
具体的な数字は明かされていないものの、Statcounterと9to5Googleの推計によれば、2024年12月時点で6.5%だったPixelのカナダ市場シェアは、現在およそ8%にまで拡大しているとのことです。
アメリカでも追い風、Pixel 9が下地を整える
Pixelの勢いはカナダに限らず、アメリカ市場でも顕著です。Pixel 9が2024年第4四半期に発売されて以降、Googleの米国スマホ市場におけるシェアは**4.76%から12.9%**へと急上昇。この成長により、MotorolaやOnePlusを抜き去る形となりました。
Appleが強固なシェアを握るアメリカで、Googleが台頭するには“Pixelならでは”の魅力が欠かせません。その一つが、洗練された純正Android体験です。Android 15は大きな変革こそなかったものの、長年の改良によって成熟した安定感が評価されており、「Pixel=安心して使えるAndroid端末」というイメージが定着しつつあります。
次なる勝負はPixel 10、Googleの攻勢は続く
この勢いをさらに加速させる存在として期待されているのが、次世代モデルのPixel 10です。すでにカラーバリエーションに関するリークも増え始めており、発表が近いことを感じさせます。
一方、Googleはインド市場への本格進出も開始。これまで外部の販売業者経由でしか購入できなかったPixel製品が、ついにGoogle公式ストアから直接購入可能となりました。世界第2位のスマートフォン市場でのプレゼンス向上にも注目です。
なお、カナダでは通信大手のBellが独自のエントリーモデル「Ahlo 1」を発表するなど、Android市場の多様化も進んでいます。
Pixelシリーズがカナダやアメリカで存在感を強める中、次世代のPixel 10がどこまでAppleとSamsungに迫れるかが今後の焦点となりそうです。Googleのハードウェア戦略がさらに勢いを増すかどうか、これからの動きに注目が集まります。