ソニーモバイルの最新フラッグシップ、Xperia 1 VI。
先日、香港や台湾で発売となり、かなりGeekbenchでの測定結果も増えてきました。
一方、この1 VIに搭載のチップセット、Snapdragon 8 Gen 3は機種によってベンチマーク上の性能のばらつきが比較的大きいという印象で、Snapdragon 8 Gen 2搭載の前モデル、Xperia 1 Vからどの程度の性能進化をしているのか、というのは気になるところ。
というわけで今回はこのXperia 1 VIと前世代モデルXperia 1 Vとでベンチマーク性性能比較をしてみたいと思います。
Xperia 1 VI vs Xperia 1 Vベンチマーク比較
以下はGeekbench 6におけるXperia 1 VIとXperia 1 VのCPUベンチマーク比較。
まず最初に触れておきたいのは、このXperia 1 VIのGeekbenchにおけるベンチマークスコアは他メーカーのSD8Gen3搭載機と比べて若干スコアが低めという点。
他機種ではマルチコアで7000ポイント以上のスコアを出していることも多いのですが、1 VIではまだ7000超えのスコアは一つもありません。
そして以下はXperia 1 VIと1 Vの複数の計測結果の平均値と、標準偏差を出したもの。
Xperia 1 VI | Xperia 1 V | |
シングルコア平均 | 2032 | 1968 |
シングルコア標準偏差 | 307 | 91 |
マルチコア平均 | 6020 | 5161 |
マルチコア標準偏差 | 778 | 271 |
Xperia 1 VIのシングルコアのスコアは前モデルから数パーセントしか向上しておらず、マルチコアの向上幅も2割以下。
これはSnapdragon 8シリーズの1世代での性能進化幅としては小さ目です。
一方、個人的に気になるのは計測毎のスコアのばらつきを示す標準偏差の値で、Xperia 1 VIはシングルコア・マルチコアの両方で1 Vの3倍程度となっています。
これはXperia 1 VIが1 Vと比べてパフォーマンスが不安定であることを示唆しており、発熱などによるスロットリングが頻繁に作動している可能性も。
1 Vに搭載のSD8Gen2はクアルコムのSD8シリーズとしては安定性も高く久々の「名チップ」ともいわれているので、致し方ない部分もありますが、それでもXperia 1 V→1 VIでは、クアルコムが謳っているほどのベンチマーク上での性能進化は望めない、と思っておいた方がよさそうです。
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