
欧州で発生、Galaxy A56が起動不能に
Samsungが展開しているAndroidスマートフォン「Galaxy A56」において、最新のソフトウェアアップデート後に端末が起動不能になるトラブルが一部ユーザーの間で発生しています。この問題は主に欧州で報告されており、アップデート直後から「ブートループ(起動を繰り返す状態)」に陥るケースが目立っているようです。
問題の原因は「Geminiショートカット」?
Galaxy A56は、今年リリースされたミドルレンジモデルで、フラッグシップ機のGalaxy S25 Ultraと並び、Samsung初の「One UI 7」を標準搭載した機種の一つです。該当のアップデートは5月のセキュリティパッチを含むもので、主な変更点としてはGoogleのAIアシスタント「Gemini」をサイドボタンの長押しで呼び出せるショートカット機能の追加がありました。
ところが、アップデート後に端末がブート画面から進まなくなるという深刻な不具合が一部で発生しており、Samsungのコミュニティフォーラムにも複数の報告が寄せられています。
暫定的な対処法も共有される
幸い、現時点で一部ユーザーの間では有効とされる簡易的な回避策が見つかっています。以下の手順を踏むことで、正常に起動できる可能性があるとのことです。
- 端末の電源をオフにする
- SIMカードを取り出す
- SIMなしの状態で端末を再起動する
- 起動後にSIMカードを再挿入する
この方法によって、起動不能だった端末が通常通り動作するようになったという報告が複数確認されています。ただし、根本的な原因や、恒久的な修正アップデートの提供時期などは現時点で明らかにされていません。
他モデルでは問題なし、日本発売や米国展開にも影響は?
なお、同じアップデートがGalaxy A36やA26といった他のAシリーズ機にも配信されているものの、これらの機種では同様の問題は報告されていません。Galaxy A56特有の仕様や構成との相性が影響している可能性も考えられます。
一方、Galaxy A56は現在、アジアや欧州の一部市場で販売が始まっているものの、日本ではまだ正式な発売予定が発表されていません。Pixel 9aの競合機として期待されている同モデルですが、今回の不具合が今後の展開に影響を与える可能性も否定できません。
早急な対応が求められるSamsung
ミドルレンジながら高性能なGalaxy A56は、多くのユーザーから注目を集める機種です。しかし、発売直後のアップデートで不具合が生じることは、ブランドの信頼性に関わる問題でもあります。Samsungとしては、一刻も早く原因の特定と恒久対策を講じることが求められています。