モトローラの日本向け最新ミッドレンジモデル、moto g64 5G/g64y 5G。
MediaTek製のDimensity 7025を搭載し、スペック的にはミッドレンジど真ん中という機種ですが、今回、同モデル(あるいは同モデルに搭載のチップセット)に関して、異常ともいえるレベルの低性能な部分がある可能性が浮上しました。
以下は海外版も含めたmoto g64/g64yのGeekbenchにおけるベンチマークスコア。
シングルコアは1000ポイント前後、マルチコアは2300ポイント前後で、CPU性能という点ではSnapdragon 695より少し上、Snapdragon 6 Gen 1よりは下といった感じです。
Dimensity 7025はGPU性能が異常に弱い?
ところが、GPU性能をみるGeekbench Computeのスコアを見ると:
OpenCLのスコアは150ポイント台で、これがいかに低いかという点を見ていただくためにSD695搭載のXperia 10 Vのものと比べると:
moto g64/g64y 5GのGPUベンチマークスコアはSD695搭載のXperia 10 Vと比較しても1/10近く。
これは何かの間違い?と思うほど異常な低さです。
ちなみに以下はnanoreview.netのSD695とDimensity 7025のチップセット性能比較:
Antutuベンチマークスコアを比べると、GPU性能にGeekbenchほどの異常な差はみられませんが、それでもSnapdragon 695のほうが優秀という結果が出ています。
先のGeekbenchのスコアは何かの間違いだとしても、このDimensity 7025搭載のmoto g64/g64yはグラフィック性能に期待はしない方がよさそうです。
【追記】
Dimensity 7025のGeekbench上でのベンチマーク上での「異常な低さ」ですが、気になって引き続き調べていたところ、5チャンネル経由で非常に有用な情報が見つかりました。
まず、同チップセットに搭載されているGPUはIMG BXM 8-258というもので、monobook.orgによると、これがかなり特殊なGPUの模様。
要は、このGPUは仕様として、一般的なベンチマーク測定だとGPUのスコアが「実力」の半分程度になってしまう、とのこと。
ただ、仮にこのDimendity 7025のGPU性能が実際には2倍だったとしても、先のSD695などと比べて大きく劣ることには変わりません。
よって、結論として、このmoto g64/g64yのGPU性能はGeekbenchでのベンチマーク上の数値ほどは低くないものの、やはり競合チップセットには劣る、という事になりそうです。
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