
任天堂の最新ゲーム機「Nintendo Switch 2」が、ドックモードでのテレビ接続時に深刻なHDMI関連の不具合に見舞われているとの報告が相次いでいます。特にLG製テレビとの接続で問題が頻発しており、ユーザーからは困惑と不満の声が広がっています。
LGテレビで発生する「信号喪失」と「映像の乱れ」
問題が最も多く報告されているのは、Switch 2をドック経由でLG製テレビに接続した際に発生するHDMI信号の喪失。画面が突然暗転したり、「無効なフォーマット」などのエラーメッセージが表示されるケースもあります。

特にHDR(ハイダイナミックレンジ)を有効にしている際に不具合が顕著で、画面のチラつきや色の飛び、ブラックアウトなどが頻発している模様です。
原因として有力視されているのが、Switch 2のHDR出力とLGテレビのトーンマッピング設定の不整合。特にデフォルト設定のままだと、両者の間で映像処理がうまく噛み合わず、画面表示に不具合が起きている可能性が指摘されています。
一時的な対処法として「HGiGモード」が有効
こうした状況を受け、海外のフォーラムやYouTubeチャンネル(HDTVTestなど)では、LGテレビのHDRトーンマッピングを「HGiGモード」に変更することで、多くの不具合が解消されると報告されています。
HGiG(HDR Gaming Interest Group)とは、HDR対応ゲーム向けに最適化されたトーンマッピング方式で、本来の映像意図を保ちつつ、信号の安定性も向上するとされています。
加えて、「Ultra High Speed」規格のHDMIケーブルを使用することも推奨されており、旧来のケーブルでは帯域不足により映像トラブルが発生するリスクが高まります。
120Hz設定のオフも有効な回避策に
一部ユーザーからは、Switch 2本体設定で120Hzリフレッシュレートを無効化することで、信号喪失や画面の乱れが解消されたという報告も寄せられています。
120Hzをオフにすることで表示は最大60Hzに制限されてしまいますが、現状では最も確実で手軽な暫定対処法のひとつとなっています。
また、HDMIセレクターやサウンドバーなどの中継機器を介さず、ドックをテレビに直接接続することで改善されるケースも報告されています。
任天堂の対応は?公式な言及はまだ
現時点では、任天堂から本件に関する公式な声明やアップデートは出ていません。一部ユーザーはサポートに問い合わせていますが、「個別の機器不具合」として修理や交換を案内されているとのことです。
不具合がSwitch 2側のファームウェアに起因するのか、それともLG側との互換性の問題なのかはまだ特定されておらず、今後のファームウェア更新での改善が期待されます。
Nintendo Switch 2は登場以来、性能向上や新機能で好評を博してきましたが、こうしたテレビとの接続トラブルが続くと、家庭用ゲーム機としての信頼性に疑問が生じかねません。ユーザーとしては、早急な改善対応を待ちたいところです。