Googleの既存最新Pixelモデル、Pixel 8シリーズ。
3世代目のGoogle製チップセット、Tensor G3を搭載した同シリーズはTensor G1搭載のPixel 6シリーズやTensor G2搭載のPixel 7シリーズと比べると発熱問題も緩和され、バッテリー持ちも幾分向上しているというのが一般的な評価ではないでしょうか。
一方でこのTensor G3。ベンチマーク上の性能ではまだまだクアルコムの同世代のSnapdragon 8シリーズには遠く及ばずといった状態です。
以下はsocpk.comというサイトがチップセットのベンチマークスコア(Geekbench)と消費電力の関係をグラフ化したもの。
Tensor G3とSnapdragon 8 Gen 3を比べた場合、最高スコアが違うだけでなく、同じスコアでも消費電力に大きな差があるのが分かります。
たとえば、マルチコアが4500ポイント前後の場合、Snapdragon 8 Gen 3の商品電力が3ワット台後半なのに対し、Tensor G3は10W近くを消費しています。
この差は負荷が大きくなるにつれ開いており、少なくとも全体でTensor G3はSnapdagon 8 Gen 3と同じ動作をしても2倍のバッテリーを消費するといった感じ。
つまり、Tensor G3のバッテリー効率はSnapdragon 8 Gen 3の半分程度とも言えます。
ちなみに以下はTensor G3と2世代前の評価がいまいちだったSnapdragon 8 Gen 1を比べたもの。
これら2つのチップの曲線はかなり似ており、Tensor G3チップセットはベンチマーク性能という点でも、電力効率という点でも「Snapdragon 8 Gen 1並」というのが妥当なところではないでしょうか。
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