
Samsungの最新フラッグシップモデル「Galaxy S25 Ultra」で、カメラに関する不具合が一部ユーザーから報告されています。特に6月に配信されたソフトウェアアップデート以降、「超広角レンズが振動して映像がブレる」という現象が目立ち始めたとの声が増えているようです。
200MPカメラの売りが仇に?超広角レンズに異常動作の報告
問題が指摘されているのは、Galaxy S25 Ultraの超広角カメラで、写真や動画のプレビュー時に「ガタガタと画面が揺れる」という現象。実際にX(旧Twitter)の@Samoneui8氏が投稿した映像では、プレビュー画面が不規則に揺れ、撮影結果にもブレが生じている様子が確認できます。
また、一部のユーザーはこの揺れと同時に「かすかなカタカタ音」も発生すると報告しており、RedditやSamsung公式フォーラムでも同様の投稿が相次いでいます。
この問題は2025年6月配信の「One UI 7」アップデート(ファームウェアバージョン:G928U1UEU2BXF7)以降に頻出しているとされており、それ以前にも少数ながら報告はありましたが、アップデートを境に表面化したとみられています。
ソフトウェアの問題ではない可能性も
ユーザー側での基本的な対処法――カメラアプリのキャッシュクリアや再起動、初期化など――では改善が見られないケースが多く、「ハードウェア起因の不具合ではないか」との指摘もあります。
特に、超広角カメラには光学式手ブレ補正(OIS)が搭載されていないため、フォーカスモーターの異常動作が振動の原因ではないかとの見方が浮上しています。Samsungのサポート担当者の一部は「室内照明による画面のちらつき」が原因だと説明しているものの、明らかに物理的な揺れが確認されており、この説明では十分とは言えません。
一部では無償修理の対応も
現時点でSamsungは公式にはこの不具合を「広範囲な問題」とは認めていませんが、実際には一部のユーザーに対しカメラモジュールの無償交換対応が行われているとの報告も出ています。保証期間内であれば、サポートセンターでの修理対応が受けられる可能性があります。
また、同様の振動問題はGalaxy S25 Ultraだけでなく、旧モデルであるGalaxy S24 Ultraの一部個体でも発生しているようです。
AI機能の追加と引き換えに不具合?
問題の引き金とされている6月のアップデートでは、Galaxy AI関連の新機能やアニメーションの滑らかさ向上といった改善点も含まれていました。大多数のユーザーには影響が出ていないことから、ソフトウェア単体ではなく特定の個体にのみ起こるハードウェアとソフトウェアの相互作用による不具合の可能性が高いと考えられます。
現在この問題に直面している方は、なるべく早くSamsungのサポートセンターで診断を受けることをおすすめします。影響を受ける個体数は限定的とはいえ、今後のユーザー報告の増加によっては、Samsungが正式な対応方針を打ち出す可能性もあるでしょう。