
2025年、Xiaomiが見せる戦略的変化
Xiaomiはこれまで、グローバル向け「T Pro」シリーズを中国市場向けの「Redmi K Ultra」シリーズのリブランドとして展開するのが通例でした。しかし今年はその流れに変化が見られます。内部コード名のリークによって、Xiaomi 15T ProはRedmi K80 Ultraとは別物であることが明らかになりました。
15T Proのコードネームは「Klimt」、一方K80 Ultraは「Dali」とされており、これまでのような“仕様の微調整+名前の変更”といった単なるリブランドではなく、明確に設計段階から異なる端末として開発されていることが伺えます。
K80 Ultraは中国市場向けに高スペック路線を継続
Redmi K80 Ultraは2025年8月に中国市場でのリリースが予定されており、以下のようなハイエンド仕様が特徴です:
- 6.83インチの高品質OLEDディスプレイ
- 堅牢なメタルフレーム採用の筐体設計
- フラッグシップ級のカメラ構成
- MediaTek Dimensity 9400+搭載
- 7,500mAhの大容量バッテリーと120Wの急速充電に対応
一方で、グローバル市場向けの15T Proは異なる設計・構成になる可能性が高く、同じ名前の端末であっても市場ごとに性能や仕上がりに差異が生じることになりそうです。
各モデルのコード名と型番
モデル名 | コードネーム | モデル番号 |
---|---|---|
Xiaomi 15T | Goya | 25069PTEBG / O12A |
Xiaomi 15T Pro | Klimt | 2506BPN68R / 2506BPN68G (O12U) |
Redmi K80 Ultra | Dali | 25060RK16C (O12) |
こうした情報からも、Xiaomiが市場ごとに製品差別化を強化している姿勢が読み取れます。
グローバル展開にも新たな戦略
もう一つ注目したいのが、Xiaomi 15Tシリーズがインドでは発売されないという点です。インド市場には別ラインでのアプローチが用意されている可能性もあり、地域ごとに最適化した製品展開を進めていることがうかがえます。
さらに、Xiaomi製品の最新機能や非公開アプリなどをいち早くキャッチしたいユーザー向けには、「MemeOS Enhancer」というアプリがGoogle Play上で提供されており、動向を追うには便利な存在となっています。
リブランド脱却で“地域最適化”へ
Xiaomiが今年見せたこの変化は、単なる名称変更モデルからの脱却を意味するだけでなく、市場ニーズに合わせた製品設計へと本格的に舵を切った証でもあります。2025年以降のXiaomi製スマートフォンは、地域ごとに細かな違いがあることを前提に製品選びをする必要が出てきそうです。より緻密な開発体制の成果に今後も注目が集まりそうです。