Galaxy Z Flip 8、サムスン製2nm版Snapdragon 8 Gen 5を採用か

次期折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip 8」に、サムスンが自社で製造したSnapdragon 8 Gen 5が搭載される可能性が高まっています。韓国メディア「New Daily」によると、サムスンは自社の2nmプロセス技術を用いた試作チップの製造をすでに開始しており、Qualcommにサンプルを提供したと報じられています。


サムスン、TSMCに真っ向勝負

現在、Qualcommの最新チップ「Snapdragon 8 Gen 5」はTSMCの3nmプロセスで量産されていますが、サムスンは自社の2nmプロセス「SF2」でこれを上回る性能と電力効率を狙っています。新プロセスでは「Gate-All-Around(GAA)」構造を採用し、熱効率と安定性の向上を図っているといいます。

ただし、最大の課題は歩留まり率です。これまでサムスンの半導体製造は、良品率の面でTSMCに及ばないとされてきました。今回の2nmチップがQualcommに採用されるには、高い品質と安定した製造結果を示す必要があります。


「For Galaxy」版Snapdragonの復活か

報道によれば、サムスンが製造するこの2nm版Snapdragon 8 Gen 5は、Galaxy Z Flip 8向けの特別仕様「Snapdragon 8 Gen 5 for Galaxy」として登場する可能性もあります。
近年、サムスンはExynosシリーズへの依存を強めており、現行のZ Flip 7では自社製Exynos 2500が採用されています。しかしZ Flip 8では、Qualcommとの連携を再び強化しつつ、自社の製造技術をアピールする構えです。


Exynos 2600も同時進行で開発中

一方で、サムスンは次世代フラッグシップ「Galaxy S26」シリーズ向けに、同じく2nmプロセスを採用したExynos 2600の生産も進めています。
つまり、同社は「設計と製造の両輪」で次世代チップ市場に挑む姿勢を明確にしており、Qualcommとの協業はその一環と言えるでしょう。


Galaxy Z Flip 8が「サムスン製Snapdragon」を搭載して登場すれば、スマートフォン業界にとって象徴的な出来事となります。TSMCへの依存を減らしつつ、自社技術を武器に競争力を高めるこの動きは、2026年以降のモバイルチップ市場の勢力図を大きく変える可能性があります。

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